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モネ

先日名古屋ボストン美術館でモネを観て、帰国間際の06/11月、オランジュリーでモネ浸けになった至福の一日を思い出していました。私はモネの観かたがわからなくなる時があって、大方コローラヴ!だったりするのです。でも、あの新装なった光溢れるオランジュリーの一室で、「睡蓮」の連作にぐるりと囲まれた感覚…。
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一枚の絵を前にして、その画家の眼になることができるわけもありません。それでも描かれた彼の世界へ引き込まれるようにして、花びらの輪郭も池の反射も私の心がじかに触れているようでした。

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ドライバー泣かせの凱旋門のロータリーも、体験しておけばよかったかな。オランジュリーの帰途、助手席にて。
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by skyblue_2 | 2008-08-22 20:30 | デイリーライフ

ギャラリーへ

知人のお誘いで行った個展。懐かしい風景と再会しました。
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住宅街にあるこのギャラリーは、木の質感が広がる落ち着いた茶房に併設していて、なんともゆったりとした空間。作者の方とお話ができたのですが、その描くことを心から楽しんでいらっしゃる印象そのままに、色彩もタッチも伸びやかで明るいのです。ブルージュの修道院やゲントの倉庫群。マルクト広場の石畳や教会の尖塔。石造建築の重々しさばかりを記憶に残している私の頭の中で、急に別な光を浴びたように生きいきと甦ってきました。
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by skyblue_2 | 2008-02-01 09:52 | デイリーライフ

レンブラント・ツアー

・・・実は今月の一日にアムステルダムへ引っ越しました。
なあんてしょーもないエイプリルフールはさておき、この日、日本人会のレンブラント400周年鑑賞ツアーに参加してアムスへ。
国立博物館もゴッホ美術館もおととし以来。相変わらずの人の多さでしたが、居並ぶレンブラント作品に圧倒されてきました。

博物館入口で。
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解説の方からレンブラントの「光」の技法を聞けば聞くほど、この画家の凄さ、偉大さを思ったわけですが、
この土地では冬が長く(中略)眼にも精神にも魂にも、辛抱強くて注意深い探求の習慣、微に入り細にわたり、いわば眼を細めて凝視するような緊張をはらんだ探求の習慣がついてしまい、この習慣が、形而上学者から画家にいたるオランダのすべての思索家たちの共通の特徴となっていること、(後略)
<フロマンタン「オランダ・ベルギー絵画紀行」>
というような、絵の背景にある地理的な属性をつくづく実感しました。

ゴッホ美術館での「レンブラント&カラヴァッジョ展」もみごたえのあるもので、同一テーマの二人の絵を比較すると、画家の視点の違いがこんなにも鮮やかになるものなのか・・。

昼食は「五匹の蠅」という十七世紀の建物を利用したレストランでしたが、ここにはレンブラントのエッチングが四枚飾られていて、九つの部屋それぞれの趣きも見事。食事した部屋には大好きなオランダタイルが貼られていました。
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秋にもまた日本人会で美術の催しが予定されているとのこと。楽しみです。
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by skyblue_2 | 2006-04-12 12:54 | 観光あちこち記

FOLON

credenzaさんが行かれたフォロン美術館へ、私たち夫婦も先週行ってきました。ユルプ城を眺め、池の鴨や放牧されている馬に見送られながら、広い敷地の中を美術館まで歩いていくのが大のお気に入りです。

初めて訪れたときの印象は今も変わらず、フォロンの絵の前では、心がしんとなってもそれはいつも暖かさに包まれるような感覚に繋がっています。そして、忘れていた懐かしい彼方へ連れていってくれるような・・・。
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少しぶれてしまいましたが、立体作品の「船」シリーズもすきです。無言で存在するものが発している静かな痛み。私の心象風景かもしれません。
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フォロンのポスターの額装が出来上がってきました。
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by skyblue_2 | 2006-03-10 06:24 | 観光あちこち記

宗教画ツアー

ベルギーの充実情報紙プチポワ主催の「中世宗教画ツアー」にきのう行ってきました。

王立美術館に行くと、ブリューゲルの部屋に行き着く前に、15~16世紀の宗教絵画がかなりの量で展示されています。開閉式の三連の祭壇画や優美な聖母子など興味深い絵はあるのですが、カトリック的な生々しさのようなものがどうも苦手なのと、絵の変化に乏しい気がして、今まであまりちゃんと観たことがありませんでした。見方がわからない、というのが正直なところだったわけです。
今回のツアーは、そんな私にはグレート・ヘルプ!ただ描かれているだけと思っていた壺のようなものにも意味づけがあったなんて、、

アトリビュートというのがあって、たとえば壺(香油壺)がそばに描かれている女性は、キリストの足に香油を塗ったといわれる<マグダラのマリア>、ホタテ貝の貝殻が描かれていれば<十二使徒の一人、ヤコブ>(なぜホタテ貝なのかははっきりしていないそうです。こちらでよくホタテ貝を「Saint-Jacques」と言ってたのはこれだったのかー)、というふうに、聖人、使徒に由来のものが絵にあることで、人物がわかるしくみになっているわけです。
「金太郎だったらまさかりとクマ、というのと同じようなことですね」と講師の方に言われてよ~く納得。

こちらでは、手帳やカレンダーにもその日ごとの聖人の名前が書いてあります。小さい頃から聖人の話になじんでいるであろう人々にとって、きっとアトリビュートは身近なものなのだと想像します。宗教画を観るにしても、人物がわかれば場面はずっと生き生きしてくるわけで、私もこれから少しは絵に向き合えるかな・・・。

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美術館を出たPl.Royaleで。右の建物はSt.Jacques-sur-Coudenberg教会。
寒かった!
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by skyblue_2 | 2005-12-02 22:58 | デイリーライフ

ウィーン2

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(略)毎日のように宿の近くにある美術史美術館に通い、その一室にいると幸福だった。どの絵もいくら見ていてもあきなかった。ふしぎにしんと静謐な世界へ誘うものがそこにはあって、静かな声で、ここがお前の帰っていくべき場所だと語りかけてくるようであった。*中野孝次「ブリューゲルへの旅」*

父は、病院のベッドで、一度も訪ねることなく終わった故郷の島の絵を描いてくれたことがある。特産だというみかんの木がたくさん植わっているスケッチ。
想像のなかで、穏やかな瀬戸内の風は父に吹いたのだろうか。

結果的に父の「晩年」の愛読書となってしまった中野氏の本。教えていた大学で、講義にも使っていたように思う。「雪中の狩人」に惹きつけられた父の眼になったつもりで、私は今回絵の前に立った。
なによりも、すでに四十一歳になっていたぼくの生理的体質がこの街を受け入れることを拒んだ。若いときから育んだ西洋と現実のヨーロッパとの落差のなかで、たしかにあのときぼくは一つの危機にあったと言っていいと思います。外国旅行が日常化した時代に育った若い人には、こんな感覚の惑乱なぞおかしいようなものかもしれませんが。

中野氏は1980年のあとがきで、ウィーン体験をこう書いている。
ドイツ哲学の徒を貫いた父にも、なにか齟齬のようなもの、日本と西洋とを対置せざるを得ないようななにかが生まれていたのだろうか。不肖の娘はいまだにそんな確かめようのない気持ちで惑うしかないのだが。

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実際の色合いは、調和のあるやさしさとでもいう印象で、特に空の色調がなんともいえない。後方の山並みもみごとで、今まで手前の背を向けている人物にとらわれていた私には、完成された風景画としての全体に気づくという発見があった。
夫は、中空をよぎる鳥に感じ取るものがあったようだ。鳥の飛翔が、右前方の雄大な開放感を誘っている・・・。

ブリューゲルという画家のこの絵に、「明確な線で囲まれ堅固な「もの」の存在感だけで成立つこの画面の沈黙ぶりは、なんと静かに力強いメッセージを伝えてくることだろう」と、それまでの観念的、教養主義的西洋観に一撃を加えられるほどの出会い方をした中野孝次氏。
そのことに共感したであろう父をたどって、私もまた、この絵を見つめる。

私のなかにも、中野氏とは(あるいは父とも)比較にならないにせよ、西洋と日本人ということへのひっかかりがある。限られた範囲とはいえ日々接する現実での失望感、夫を通して感じる労働価値観のへだたり、個人主義とエゴイズムの危うい関係。
そういう私にとっても「雪中の狩人」はやはり、語りかけ安らぎを与える絵だった。

たかだか数年の赴任生活、そう力まずとも楽しんで終われば、それはそれでいいのかもしれない。だが、個人を容赦なく決定してゆくのは、日々という途方も無い力だ。私は私の西洋体験を生きたいと思うし、笑ったり深刻になったりしながら毎日をしっかり受け止めていくしかないと思っている。

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美術館内。手ブレで見づらいが、柱の横の壁画はクリムト。
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by skyblue_2 | 2005-05-20 19:40 | 観光あちこち記

マグリット

愛・地球博のベルギー館の内容が、ドイツニュースダイジェストの3/11号に載っていました。
それによると、ルーベンスやマグリットなど、ベルギー人画家の作品と自然との関わりや社会への影響が紹介され、ビジュアルアートが全体のテーマとのこと。

マグリットといえば、ここでご紹介した本に、著者がオックスフォードを去る直前に見た日食の情景を、マグリットの「光の帝国」という絵になぞらえて印象深く書いていたので、三月のはじめ王立美術館に観に行きました。

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マグリットの部屋は、引率された小学生や座り込んで凝視を続ける若者でいっぱいでした。
「光の帝国」という題名は、マグリットが友人に任せてつけられたものだそうですが、なんともイマジネーションをかきたてられます。

木立のほの暗さと、明るい空の、不思議な調和。

近代の作品は、つい食わず嫌いをしてしまうことが多い私なのですが、この絵は実際にその前に立ってみると惹き込まれるような魅力があって。絵は音楽以上に、全身で体験するみたいなところがあるのかもしれません・・・。
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by skyblue_2 | 2005-03-23 03:16 | 街角にて

パリ

クリスマスシーズンにでかけたパリでしたが、幸い開館していたルーブル、オルセー、モネで知られるマルモッタン美術館で絵を堪能してきました。

駅舎だったオルセー美術館には美術館らしからぬ開放感が。
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こちらはルーブルにて、「ミロのヴィーナス」。
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名作と呼ばれる作品をまのあたりにするたび、こうも私たちを惹きつけるものの源はなんだろうと考えつつ、また感動に身を任せつつ・・・
なんだか毎回酔ったようになって美術館を出るというふうでした。

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・・・ギャルリー・ラファイエットの人ごみ、すごかったー。
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by skyblue_2 | 2005-01-08 02:20 | 観光あちこち記

週末のおすすめ

明日の土曜日は、仏語の先生とお仲間がひらくフェット(パーティー)の日。私もキーボードで参加します。楽しんでもらえる演奏にしたい・・・。王道の「さくらさくら」も弾きます。

さて、、ブラッセルの東南にLa Hulpe(ウルプ城)というお城があります。このお城、その敷地の風景の美しさにも驚くのですが、ほとんど隣接するようにして建っているFONDATION FOLONという美術館がおすすめ!

ベルギー生まれの画家Folonの画風はこちらで見ることができます。
実際の絵は、もっとあたたかくて無限で、水彩がこんなにも表情豊かだったとはと気づかされる思いでした。

新潮社などの本のカバーやタイムやニューヨーカーなどの雑誌の表紙にもつかわれ、たくさんのポスターにも強く訴えるものを感じます。美術館自体にもアッ!という仕掛けがあちこちにあるので、おとなも子供も楽しむことができる場所です。
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ウルプ城の遠景。
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by skyblue_2 | 2004-11-20 06:12 | 観光あちこち記

アムステルダム3

国立博物館は改修中で、ごく一部の作品しか見ることができなかったのが残念。家にあった画集で子供ごころに見入った記憶のあるレンブラントの「夜警」はすばらしかった。画面から浮かび上がる<光>の見事さ。ゴッホ美術館ではあまり知らなかった初期の絵にも惹かれたが、「花咲くアーモンド」の清澄な色彩が心に残った。

ハーグに移動して、マウリッツハイス美術館で念願のフェルメールを。(左)
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「青いターバンの少女」のまわりに流れているあの静けさは、いったいどこからくるのだろう・・・。
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by skyblue_2 | 2004-11-06 01:58 | 観光あちこち記