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プレヴィンでモーツァルト

土曜日に京都コンサートホールへ。アンドレ・プレヴィン&N響のオールモーツァルト・プロを聴きました。

この公演、東京でのチケットが取りにくそうだったのもありますが、京都の紅葉が見たいという欲目もあり、、しかし日帰り強行軍ではお寺ひとつがせいぜい。通天橋からの景色がすばらしいという東福寺に行ってみました。
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紅くなる前の、秋の陽に揺れる葉の輪郭が、とてもきれい。
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モーツァルトの交響曲を38番「プラハ」、39番、40番と聴き進む、それだけのことなのに、少しのためらいもなく心が音楽に向かってするする開いてゆく感覚‥。小林秀雄が「モオツァルト」で、
心が耳と化して聞き入らねば、ついてゆけぬようなニュアンスの細やかさがある。ひとたびこの内的な感覚を呼び覚まされ、魂のゆらぐのを覚えた者は、もうモオツァルトを離れられぬ。
と書いていることがたぶんはじめて納得できた気がしました。プレヴィン氏の振りとオケとの共鳴が、そういう至福のゆらぎを生み出していたのだと思います。

錦繍

宮本 輝新潮社

39番は、私にはこの本から強くインスパイアされた曲です。
「これが三十九番シンフォニイ。十六分音符の、奇蹟のような名曲です。こんどお越しになったときは、ドン・ジョバンニをかけてあげましょう。その次は、ト短調シンフォニイです。だんだん、だんだんと、モーツァルトという人間の奇蹟がおわかりになってくるやろと思いますよ。」

モーツァルトに心酔する喫茶店のあるじの言葉が、主人公の女性の心境へと様々につながってゆくのですが、この小説のラストも39番で閉じられていて、ストーリーの深い印象とも相俟って忘れられない一曲です。
〈奇蹟〉と呼ぶべき音律があるとすれば、それを享受できたひとときに感謝!
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by skyblue_2 | 2009-11-02 12:57 | 音楽レコメンド