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<とりあえず一くぎり>

本日から、更新をお休みしたいと思います。
追記:ここでの再開は今のところ考えていません。)

持病があるため体調に大事をとりたいことと、私的なノートでは済まないネット発信に、気持ちが少々ついていけなくなってきていることによります。情けない話ですが。

拙い記録を読んでくださったみなさん、ほんとうにありがとうございました。
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by skyblue_2 | 2005-05-20 20:57

ウィーン2

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(略)毎日のように宿の近くにある美術史美術館に通い、その一室にいると幸福だった。どの絵もいくら見ていてもあきなかった。ふしぎにしんと静謐な世界へ誘うものがそこにはあって、静かな声で、ここがお前の帰っていくべき場所だと語りかけてくるようであった。*中野孝次「ブリューゲルへの旅」*

父は、病院のベッドで、一度も訪ねることなく終わった故郷の島の絵を描いてくれたことがある。特産だというみかんの木がたくさん植わっているスケッチ。
想像のなかで、穏やかな瀬戸内の風は父に吹いたのだろうか。

結果的に父の「晩年」の愛読書となってしまった中野氏の本。教えていた大学で、講義にも使っていたように思う。「雪中の狩人」に惹きつけられた父の眼になったつもりで、私は今回絵の前に立った。
なによりも、すでに四十一歳になっていたぼくの生理的体質がこの街を受け入れることを拒んだ。若いときから育んだ西洋と現実のヨーロッパとの落差のなかで、たしかにあのときぼくは一つの危機にあったと言っていいと思います。外国旅行が日常化した時代に育った若い人には、こんな感覚の惑乱なぞおかしいようなものかもしれませんが。

中野氏は1980年のあとがきで、ウィーン体験をこう書いている。
ドイツ哲学の徒を貫いた父にも、なにか齟齬のようなもの、日本と西洋とを対置せざるを得ないようななにかが生まれていたのだろうか。不肖の娘はいまだにそんな確かめようのない気持ちで惑うしかないのだが。

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実際の色合いは、調和のあるやさしさとでもいう印象で、特に空の色調がなんともいえない。後方の山並みもみごとで、今まで手前の背を向けている人物にとらわれていた私には、完成された風景画としての全体に気づくという発見があった。
夫は、中空をよぎる鳥に感じ取るものがあったようだ。鳥の飛翔が、右前方の雄大な開放感を誘っている・・・。

ブリューゲルという画家のこの絵に、「明確な線で囲まれ堅固な「もの」の存在感だけで成立つこの画面の沈黙ぶりは、なんと静かに力強いメッセージを伝えてくることだろう」と、それまでの観念的、教養主義的西洋観に一撃を加えられるほどの出会い方をした中野孝次氏。
そのことに共感したであろう父をたどって、私もまた、この絵を見つめる。

私のなかにも、中野氏とは(あるいは父とも)比較にならないにせよ、西洋と日本人ということへのひっかかりがある。限られた範囲とはいえ日々接する現実での失望感、夫を通して感じる労働価値観のへだたり、個人主義とエゴイズムの危うい関係。
そういう私にとっても「雪中の狩人」はやはり、語りかけ安らぎを与える絵だった。

たかだか数年の赴任生活、そう力まずとも楽しんで終われば、それはそれでいいのかもしれない。だが、個人を容赦なく決定してゆくのは、日々という途方も無い力だ。私は私の西洋体験を生きたいと思うし、笑ったり深刻になったりしながら毎日をしっかり受け止めていくしかないと思っている。

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美術館内。手ブレで見づらいが、柱の横の壁画はクリムト。
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by skyblue_2 | 2005-05-20 19:40 | 観光あちこち記

「あなたの空」総集編

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私にはめずらしく熱がなかなかひいてくれません。
みなさんからのとっておきの空にあらためて元気をもらいました。きょうの空を眺めつつ・・・

sky + cloud #41 from +N

今日の空
from * ばっくすてーじ *

mt.fuji from いつもあなたと笑っていられる自分でいるために

秋を体で感じて from Sharoume Cafe

sky + cloud #53 from +N

バッテン!! from SHIGEのがらくた箱!

空、ソラ、そら、sky!
from SHIGEのがらくた箱!

(リンク切れの方以外をご紹介しています)


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by skyblue_2 | 2005-05-20 00:07 | デイリーライフ

ウィーン1+

今回の旅で、この絵の前に立つという念願を果たすことができました。

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わたしはそれまでこんな絵を見たことがなかった。と、41歳の中野孝次氏を幸福にさせたブリューゲルの「雪中の狩人」

ブリューゲルへの旅を携えていったのには、亡父に報告する意味もあったのですが。





・・・平熱が低い私は、いま38度の熱でもうもーろー、暫しのインターミッションをいただきます。
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by skyblue_2 | 2005-05-18 03:10 | 観光あちこち記

ウィーン1

連休を利用してウィーンへ行ってみました。直前に計画をたてたのでコンサート関係は諦めていたのですが、ホテルの滞日7年というレストランの方とコンシェルジェとのアドバイスのおかげで、国立オペラ座のチケットが手に入って、シュトラウスの「薔薇の騎士」を観ることができました。

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←↓夫は時差ありの出張明けでグラグラ、私はカゼ気味、というわけで写真のピントも微妙にずれており・・・


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公爵夫人を演じたDeborah Voigtの歌声は陰影があり、’薔薇の騎士’オクタヴィアン役のAngelika Kirchschlagerとは好対照、またそれゆえの二人のハーモニーは絶妙だった気がします。
それにしてもジャケットを着ていってよかった。。年配のご婦人たちのエレガントな装いは、それぞれにすてきでした。
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by skyblue_2 | 2005-05-18 01:12 | 観光あちこち記

あらためて、グランプラス

赴任家族のスタンスというのは微妙だといつも思う。当然、こちらに居を移しての毎日という日常がある。いっぽうで、いつかは帰国するという現実をどこかでいつも意識していて、旅行者の延長のような感覚も否定できない。

たまには、グランプラスあたりでひとり観光の人波にまぎれながら、「旅人でもある」ことを思い出すのもわるくない。そう実感したきのうの午後。

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カフェにすわる。目線が定まるせいか、グランプラスという広場の見事なディティールがぐんと迫ってくるようだ。

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ギルドの建物にある装飾を一つ一つ追っていくだけでも飽きない。頬杖をつきながら。

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ここにいると、日本が遠い。’広場の孤独’に浸される前に席を立った。お土産屋さんでものぞきに行こうと思いつつ・・・。
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by skyblue_2 | 2005-05-13 08:43 | 街角にて

夜のグランプラス

大学時代の旧友が仕事で来欧して、彼女のベルギー在住の友人と私とでディナーをとる。彼女もご友人も会議通訳者で、EUの機関が多いここならではの活躍ぶりなど、私にはとても刺激になった。

利害や思惑、異なる文化背景といったものが飛び交う言葉の現場では、通訳者の役割は想像以上に複雑なものであるにちがいない。

帰り道、グランプラスはステージライブで賑わっていた。

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スモークがたなびく「王の家」。
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by skyblue_2 | 2005-05-11 10:19 | 街角にて

DEL REY

ベルギーのチョコレート その4にあるお店、アントワープのDEL REYで、チョコレートとマロングラッセを。

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「兵士ブラボーがアンティゴンという巨人の手を切り落として、川に投げ入れた」という伝説から、アントワープ(Hand Werpen→Antwerpen)という地名が生まれたことにちなんだ手のチョコには、フラマン語でANTWERPSCHE HANDJESと刻んであります。

日本で一粒約千円というマロングラッセのお値段をあえて書くと、
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by skyblue_2 | 2005-05-10 19:40 | ベルギーのチョコレート

アントワープふたたび

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雲のむこうにあるものに憧れて。

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引き上げられる心のままに。
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by skyblue_2 | 2005-05-10 08:57 | 観光あちこち記

Grand-Bigard

夏になると、古城や由緒のある館の広大な庭園を使って野外演奏会やオペラが開かれることが多いベルギー。ここChâteau de Grand-Bigardでも、6月に歌曲のコンサートが予定されています。

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先日行ってみたときはお花の盛りは過ぎていましたが、百万株という花々と緑を眺めながら歩くと、浮世の憂さも晴れる!心地がしました。

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こういう場所で自然を満喫できることは、つくづくベルギーの美点だと思うのです。
Ringの11番出口からすぐのところです。
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by skyblue_2 | 2005-05-04 04:24 | 観光あちこち記