夕暮れに読みたい本

身内に必要がありまたまた暫し札幌に行って、冬のブラッセルと同類の大気の香りや感触を懐かしく抱きしめてきました。私には、雪も香る気がしますが、たいてい首をかしげられてしまいます。
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気持ちに余裕がないと、移動に持っていく本の頁も何行か印象に残ればいいほう。筑摩の文庫で五巻出ている森有正氏のエッセー集も、バッグに入れる頻度の割にはなかなか肝心の名文「遥かなノートル・ダム」にたどり着きません。グランプラスのカフェでは、建物や人の姿に気をとられて、やっぱり読めなかったけれど。

この本の日記部分には、オルガンも弾かれた氏が、練習で苦心されたところとか演奏の喜びについて書いてあるところが思いがけずたくさんあります。思索家として当然のことながら、バッハを弾く事、或いはパイプオルガンという楽器からみずみずしく展開されてゆく思想の言葉に、心を動かされます。率直な、飾り気のない暖かさ…。
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by skyblue_2 | 2008-11-27 18:49 | デイリーライフ
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