呼び覚ますもの

今日は眼の検査があって、瞳孔をお薬で拡大。そのためしばらくの間は蛍光灯くらいの明るさでもギラギラ眩いばかりになります。支払いを済ませたりしてもうそろそろと外に出た私は、春めいてきた陽射しをすっかり侮っておりました。まぶたを押し上げようにも痛いほどのまぶしさ、かといって運転席で鷹揚に待つみたいなことがどうも苦手な性分。いつものコンタクトをしていなかったので、眼鏡の上から無理やりサングラスをかけて運転してきました。よい子は真似してはいけません。耳のあたりがまだイタイ。

診察待ちに開くにはややただならぬ内容ですが、最近出会ってしまった一冊が「カノン 」篠田 節子(文春文庫)
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ちょっと厄介な思いを抱えていたりすると、類は友を呼ぶ式に惹きつけられる本というのがありますよね。それが小説であれば、感情移入し過ぎた分あとで苦く醒めた気持ちで読み直すことになったり。或いはそのストーリーをかりて昇華できたものに気づいたり。

封じ込めてきた(かもしれない)もう一人の自分をどうしようもなく意識させられたとき、どうするか。そんなテーマの通奏低音のように登場しているのがバッハ「フーガの技法」の19曲目のカノン。ストーリーではヴァイオリンによる演奏になっていて、私もオルガン以外でヴィオラ・ダ・ガンババージョンのバッハ「フーガの技法」 フレットワーク(キング・インターナショナル)を引っぱり出しました。遠くで響いているような鈍い弦の音が虚構を超えて問いかけてきます。
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by skyblue_2 | 2008-03-07 21:33 | 音楽レコメンド
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