ベルギーに来るなんて想像もしていなかったそのムカシ、実家に寄るとよく行っていたのが
シメイビールとソーセージがおいしかったお店。7%、8%、9%、という高アルコールそろい踏みには
クラクラしたものです。
その頃からずっと疑問に思っていたのが
修道院でなぜビール?!
ひところ某トラピスチヌに憧れて手引書まで読んで、母に「一日ともたないわよ」と言われて終わった私ですが、禁欲が旨の修道院生活くらいはわかります。そこにどうしてお酒??
ベルギーのトラピスト派修道院で醸造されているビールは
シメイ(Chimay)、オルヴァル(Orval)、ロシュフォール(Rochefort)、ウェストマレ(Westmalle)、ウェストフレーテレン(Westvleteren)のみで、これらがトラピストビールと呼ばれます。修道院風のネームがついたビールでも修道院外でつくっていればトラピストビールとは呼ばないとのこと。上面発酵によるあの独特の風味は好き嫌いが分かれるかもしれません。
*司教が泥酔の習慣をもっている場合には辞職、もしくは免職
*吐くほど飲んだ修道僧には30日間の苦行
*司祭のすすめで修道僧が酔った時、彼がそのすすめを快諾したのでなければ罰は免じる
・・・現実は甘くなかったということでしょうか、こんな決まりごとがかつてあったそうです。断食のときにかわりにビールが飲まれることもあったようで。水事情の悪さも一因のような気がします。
もちろん修道院の財政を補うという目的もあって、独自のスキルが研究され伝えられていくなか、「トラピスト」のブランドが確立されたのではないでしょうか。
こちらではまだシメイ以外は飲んだことがありません。
今度、「吐くほど」でない程度にたしなんでみたいと思います。